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札幌高等裁判所 昭和40年(ネ)64号 判決 1965年10月29日

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実および理由

控訴代理人は「原判決を取り消す。被控訴人の請求を棄却する。訴訟費用は第一・二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は主文同旨の判決を求めた。

当事者双方の事実上・法律上の陳述、証拠関係、裁判所のこれに対する判断は、左に附加するほかは、原判決の「事実および理由」欄記載のとおりであるから、これを引用する。

(控訴代理人の立証)

乙第四号証の提出および当審証人岸コトの証言の援用

(乙号証の成立に関する陳述)

被控訴代理人――乙第四号証の原本の存在および成立を認める。

(当裁判所の判断理由)

引用にかかる原判決理由記載の事実認定は、当審において控訴代理人の提出援用した新しい証拠を以てしても、変更するに由ない。成立に争いない甲第一・二号証および当審における岸コト証言等により、控訴会社が、元来、納税対策のため個人企業を形の上で株式会社化した、いわゆる中小株式会社の一つに過ぎないことは明らかであつて、この種の株式会社に対して商法の株式会社関係法規の厳格なる遵守を要求する現行法の態度は、立法論としては甚だ疑問があるけれども、解釈論としてはこれを肯定せざるを得ない以上、控訴人主張のような事情(「被告の主張」欄第二節)があるからといつて、本件請求にかかる決議不存在との瑕疵の法的評価を低くすることは許されないし、また、本件請求が共益権の行使にあたらないと断ずるわけにもゆかない。

よつて、民事訴訟法第三八四条、第九五条、第八九条に則つて、主文のとおり判決する。

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